ある冬の寒い日。
こんな寒い日には温泉に入りたい、そう思いました。
まだ朝だからどこか近場のスーパー銭湯にでも行こうか、と考えていたのですが、なぜか急に「ガチな温泉に入りたい」という欲求に襲われました。
そう思い立ってからすぐさま行く場所を決め、旅館を調べて予約を遂行。
速攻で荷物をまとめてすぐさま一人温泉旅行に旅立つのでした。
今回予約したのは栃木県の奥日光にある温泉旅館「奥日光ホテル四季彩」です。
「奥日光ホテル四季彩」は奥日光の山奥に位置する自然に囲まれたホテルで豪華な食事と露天風呂が魅力です。
その名の通りホテルからは四季の移り変わりを感じることができ、温泉に入りながら季節の変化を味わうことができるそう。
温泉も料理もかなりクオリティの高い、4つ星ホテルです!
今回はこのホテルの朝食・夕食付きのプランを予約しました。
お値段は¥27,000ということで一人旅行としては結構高額ですが、ホテルで過ごすことがメインなのでここは奮発しました。
今回は温泉を堪能する豪勢な一人旅をしてみるよ!
観光目的ではなく温泉旅館でのんびりしながら美味しいご飯とお酒を楽しむ旅行だ!!
旅行の始まり:東京から奥日光へ
今回は「上野駅」から『特急やまびこ』で宇都宮を経由して奥日光に向かいます。
長旅になるのでコーヒーとドーナッツを買っておきました。
この日は冬真っ只中で都内では年内の最低気温を記録。
天気予報でも雪の予報が出ており、標高の高い日光ではなんとマイナス8℃!!
前日から雪が降っているようで、おそらくすでに雪が積もっていることでしょう。
ものすっごい寒かったのですが、雪の中で入る温泉を期待して向かいます。
電車に乗ると程なくして雪が降ってきました。
東京から離れるほど雪はどんどん強くなっていき、郊外に出ると畑(田んぼ?)にはすでに雪が積もっていました。
ここから電車に揺られること2時間、やっと栃木県日光市に着きました!
写真だと分かりにくいですが、もう雪がギャンギャンに降っています。
日光ってほとんど来たことないんですが、標高が高いせいかかなり寒いんですね…
日光駅にもいくつか旅館がありましたが今回目指すのはここからもっと山奥。
ここよりもかなり寒く、雪がかなり積もっていることが予想されます。
日光駅にあった噴水は水が凍ってカチンコチンになっていました。
噴水として生まれてきたのに水を噴出することもできない…これじゃあ噴水も浮かばれないですね…
さて、ここからバスで山奥を目指すのですが、日光に到着した時点でめちゃくちゃ寒くて死にそうだったので写真を撮ってる余裕がありませんでした(笑)
ここまで寒いと思ってなくてダウン1枚だけ羽織ってきたのが愚かでしたね…
バスで揺られること1時間(長すぎィ!!)
やっと目的のホテル前まで到着しました。
ホテルの目の前にバス停があったのですが、そこからホテルの入り口に向かうまでの道に東京モノの僕では信じられないくらいの雪が積もっていました。
足のすねくらいまですっぽり埋まるレベルの積雪です。
山奥ってこんなに雪降るのかよ…と思いつつ、たかが50mくらいの道のりを10分以上かけて進みました。
雪なんてせいぜい積もっても靴が埋まる程度だと思ってたのに、
膝下まで埋まった時は死を覚悟したね…(笑)
お目当ての温泉旅館に到着
ホテルに入るとすぐさまロビーにあったストーブに当たってなんとか一命を取り留めました。
フロントの人も僕がストーブの力で復活するまで見守ってくれていました(笑)
山奥でかなり暗くて、雪で視界も悪かったのでホテルまでの道がわからなくて遭難していたら普通に死んでいるレベルでした。
山、怖い…
さて、そこから部屋に来るまで写真を撮っている余裕がなかったので、やっとここで写真をパシャリ!
お部屋はかなり広いですね!
今回は二人以上で泊まれる部屋に一人で泊まるわけなのですが、それにしても広い!
まさに温泉旅館って感じの部屋ですが、掃除が行き届いていてとても綺麗。
奥の窓からは雪景色が見れますよ。
さて、ロビーで暖をとったとはいえ長旅で体の底から冷え切った僕は早速温泉に行くことにしました。
当然ながらお風呂の様子は撮影できないので、予約サイトにあった写真を引用させていただきます。
この写真だけでも十分美しいのですが、当日はかなりの積雪で、この写真の風呂以外のところが全て雪で埋まっているところを想像していただければと思います。
もう、本当に綺麗でした。
一面銀世界の雪景色がライトアップされていて、ものすごく幻想的でした。
その時の写真を残せなかったのが本当に心残りです。
さっきまで恐怖の対象だった雪が一気に美しいものになりました。
乳白色の温泉は「美人の湯」とも言われている硫黄臭のする温泉。
この露天風呂までは全裸で冬空の下を歩くことになるので体がガッチガチなのですが、温泉に足を踏み入れた瞬間、温泉に自分が溶けていくかのような気分になりました。
優しい水の感触と冷えた体を温める温泉の温もりが最高でした。
立ち上る湯気と目の前に広がる銀世界…
この時見た光景は僕の人生の中で一番美しい景色だったと思います。
日光の夕食を堪能
そんなわけで温泉を満喫した僕。
そうなれば、もうあとは夕食です!
大広間は夫婦での旅行客や家族連れで埋め尽くされていましたが、そんな中にポツンと一人で座ります。
何人か一人旅の旅行者がいるかと思っていたのですが、なんと僕だけでした(笑)
さて、こちらが当日の夕食のお品書き。
う〜ん、高級料亭みたいなメニューで期待が高まりますね。
一品目、「奥日光冬の盛り合わせ」です。
もう何がなんだか分かりませんが、あまりに豪勢な先付けですね。
続いて、「フォアグラの茶碗蒸し(右手前)」「日光名物湯葉(左)」の2品が到着。
なんとサービスで「なます(右奥)」もいただいちゃいました。
ここにきて我慢ならなくなったお酒大好きボーイの僕は、日光の地酒の日本酒を注文しました(笑)
日光で採れた食材と日光で作られたお酒。
この組み合わせが、最高なんだよね…
「フォアグラの茶碗蒸し」は出汁の効いた優しい味わい。
茶碗蒸しは舌触りが最高に良く、フォアグラの脂を味わいながら舌鼓を打ちます。
「日光名物湯葉」、これが美味かった!
実はあまり湯葉って好きじゃなかったんですが、これを食べて大好きになりました。
2種類の湯葉が乗っていて、左側がかなりしっかりした歯応えの湯葉、右側がとろとろしている豆腐のような食感の湯葉です。
お刺身のように薬味やワサビをつけていただきます。
こちらは「霜降高原豚の海老味噌鍋」ということで、かなり美味しい豚肉を海老の出汁と味噌を合わせたもので煮たお料理です。
豚肉が最高に美味!
そしてほのかに海老の香りを感じるこのお出汁…GREATだぜ!!
最後は栃木県産のコシヒカリとおばんざいです。
これまで出てきたお食事を頂きながらツヤツヤのご飯を頂きます。
デザートとして「レモン牛乳のムース」が最後に出されました。
あの栃木を代表する「関東レモン牛乳」でしょうか…
横に添えられているのは「焼きスポンジ」ということでスポンジケーキを焼いてサクサクにしたものだそうです。
当然ながら真ん中にある苺は「とちおとめ」です。
お気づきかもしれませんが、我慢できずに白ワインを追加で注文しちゃいました(笑)
とても豪華な夕食、本当に美味しかったです。
量は一人分としては結構多くて、腹12分目くらいになりましたがクオリティの高いお料理で長旅の疲れが一瞬で吹っ飛びました。
一人晩酌
さて、食事を終えてもう一回温泉に入ったあと、部屋で何をするかって?
そう、晩酌さ!!
というわけで夕食時に飲んだ日本酒とは別のお酒を注文。
ルームサービスで部屋まで運んでくれます。
これは酒飲みには有難いですね。
あろうことかおつまみを持参していなかった僕。
近くにコンビニはなく、そもそも雪で外に出られない状態だったので、仕方なく部屋に用意されていた和菓子をアテにして飲みました。
この地酒も非常にクリアな味で美味しかった…
外を見るとすでに雪は止んでいるようでしたがさっきまでの積雪はどれくらい残り続けるんでしょうか?
東京だとアスファルトの上の雪なんてすぐ溶けちゃいますが、この辺りは標高も高くて寒いし、木が生い茂っていて日光もあまり地表には届かない。
この先何日も雪が残っていたら車の運転とか大変そうだな〜
なんてことを考えながらボーッと酒を飲みます。
都内の居酒屋で楽しく飲むのも良いですが、こういうものすごく静かなところで雪景色を見ながら飲む酒は格別ですね。
雪景色を眺め眺めながら朝食を
翌朝、7時ごろに起床して再び朝風呂に入りました。
この日は晴れていましたがやはり寒く、雪は昨日と変わらずだいぶ残っていました。
早朝の気持ち良い温泉に入ったら、朝食の会場へ。
こちらが本日の朝食。
…豪華すぎるぜ!!
朝ということで普通のご飯ではなくお粥を出していただけるのがとても有難いです。
お粥だと朝でもすんなり体に入ってくる気がしますよね。
お粥には梅干しや松の実、べっこう餡の3種類の薬味を入れて食べるそうです。
そのほかはサラダ、マグロのたたき、寄せ豆腐と焼き魚。
小鉢も3種類ついていていろんな食材を楽しむことができますね。
朝からこんなにいろんなものを食べられるなんて幸せです。
窓から雪で覆われた朝の森が見えて素敵です。
ホテルに着いた時には暗くてよく分かりませんでしたが、ホテルの前には一面木々が生い茂っていてその先には中禅寺湖が広がっているようです。
他のお客さんもこれほどの雪には見慣れていないのか、皆さん窓の外の銀世界を眺めながら朝食を楽しんでいました。
美味しい朝食を食べたあとはまたお風呂に入ってチェックアウトの時間まではまったりと過ごします。
ちなみに、僕はこの宿で合計7回温泉に入りました(笑)
東京に帰る前に日光を観光します!!
さて、ホテルでチェックアウトを済ませて再びバスに揺られて1時間。
再び日光に戻ってきました。
今回の旅のメインは「奥日光ホテル四季彩」さんの温泉と豪勢なお食事だったので、今回の旅行はほぼ終了です。
本当に良いお宿を見つけられたと思いました!
帰りに日光駅前を少しだけ観光して行こうと思います。
昨晩来た時はあまり人がいなかったのですが、今日は観光客で賑わっています。
アスファルトの上ではすでに雪が溶けていますね。
旅館近くの奥日光ではまだまだ積雪があったのですが、バスで山を降ってくるとだんだん雪のないところが目立つようになりました。
やっぱり山の上だと寒いせいか雪が全然溶けないんですね。
駅から少し歩いたところでおしゃれなパン屋さんを発見!
こちらの「THE STANDARD BAKERS」は都内にもお店があるお店みたいですね。
栃木県の名産「とちおとめ」と求肥・あんこを挟んだ「とちおとめサンド」を頂きました。
あんこと苺の甘みがマッチしていて美味しい!
求肥も入っていてさながら「苺大福」って感じのパンです。
日光駅近くにあった喫茶店でゆったりとコーヒーを頂きます。
店内では自作の陶芸作品が販売されていて、コーヒーをいただきつつお皿やカップを眺めることもできます。
お店のお母さんが気さくな方で、僕が東京モンだということや昨日の雪がすごかったことなどを話しました。
やっぱりこの辺りでは雪がよく降るらしく、奥日光くらい山奥まで行くとかなり雪が積もるみたいです。
日光駅周辺の舗装された道では比較的早く雪がなくなるみたいですが、日陰になっているところや山奥では何日も雪が残り続けるらしいです。
日光に住んでいる人たちは雪かきとか大変そうですね。
途中で猫ちゃんを発見。
今日はかなり寒いけど大丈夫かな?
さて、お酒大好きボーイは家に帰ってからもお酒を飲みたい。
ということで日光の地酒を作っている酒蔵「渡邊佐平商店」に行きました。
こちらは歴史の長い酒蔵のようで、建物自体がかなり古そうな趣のある所でした。
お店の方におすすめの日本酒などを聞いて、日光の地酒「日光誉(にっこうほまれ)」を購入。
なんと、無濾過の「原酒」が数量限定で売っていました。
帰宅!!
というわけで日光をある程度観光してから電車で2時間ほどかけて都内に帰ってきました!
酒蔵で買った「日光誉」を早速いただきます。
クリアな味わいで美味。
都会にある酒屋さんで普通に美味しい日本酒を買うのも良いですが、その土地でしか買えない地酒を買うのが旅の醍醐味ですね。
旅館で食べてハマった「湯葉」も途中で買いました。
岩塩やワサビをつけていただくと非常に美味!!
日本酒によく合いますね〜
まとめ:奥日光旅行は心安らぐ癒しの旅行になった!!
さて、今回は急遽決めた温泉旅行でしたが、栃木県の奥日光に行ってきました。
日光といえば日本有数の温泉地ですが、やっぱり温泉は最高!
関東近郊にありながら自然の景色と地元の美味しい料理を楽しむことができました。
何より、今回行った旅館が最高でしたね。
お部屋も広くて露天風呂も四季が感じられて心地が良い。
なめらかなお湯に浸かっているとなんだか優しい気持ちになってきます。
そして、なんといっても食事が素晴らしい!
お料理の説明もしっかりとしてくれますし、地元食材がふんだんに使われているのも嬉しいポイントです。
皆さんも「本格的な温泉に行きたいな〜」と思ったらその日のうちに行く温泉旅行を計画してみてはいかがでしょうか?
旅行シーズンでなければ当日でも予約の取れる旅館は結構ありますし、「行きたい」という気持ちが冷めないうちにさっさと行ってしまうのがオススメですよ。
もし日光に行くなら断然冬がオススメです!
- 今回行った場所:奥日光
- ホテル:「奥日光ホテル四季彩」
- かかったお金:3万円くらい
- かかった時間:都内から片道3時間
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